■ Procyanidin B-2 (プロシアニジンB-2)
熟していないりんごの皮には強力な抗酸化剤として働く化合物が高濃度で存在していることが発見されました。 この化合物は、体の組織損傷をもたらすフリーラジカルから細胞を守ります。 研究によりますと、この化合物の繰り返しの使用により、髪の毛の太さが80%増加や毛髪数の増加が見られました。 2000年に日本の研究者達がりんごのポリフェノール、特にプロシアニジンB-2として知られる化合物の育毛効果に関する 研究データーを国際社会に発表しました。
プロシアニジンB-2の細胞培養での実験では、比較対照物の3倍の以上の結果がでました。
また、同じ年に行われた二重盲目実験では、19人の禿のある男性に毎日1%のプロシアニジンB-2溶液を使用してもらい、 他の10人の禿のある男性にはプレシボ溶液(比較用の擬似溶液)を毎日使用してもらいました。 6ヵ月後、双方の比較をすると下記のような結果となりました。
*毛髪数や生え始めの数は、プロシアニジンB-2溶液使用者のほうが圧倒的に多かった。
*プロシアニジンB-2溶液使用者の78.9%が髪の毛の直径の平均値が増えていた。
比較用の擬似溶液使用者は、有意義な変化無し。

その後の実験では、使用期間が長くなるとその効果も高まることが結論付けられています。



■ Copper Peptides (銅ペプチド)
銅ペプチドには2つの特徴があります。
1) 組織損傷後の酸化によるダメージに対して抗炎症作用として働く
2) 損傷したたんぱく質や傷跡の膜を除去し通常組織に取り替える組織再生作用として働く
多くの大学や研究所による研究で、銅ペプチドは毛髪移植の成功率を高める、毛母細胞のサイズを大きくする、等の効果が発見されています。
サンフランシスコ大学傷害センターの研究者達がたまたまこの化合物について驚く発見をしました。
銅ペプチドと他の成分を合成して数人の患者の傷口に適応された際に普通でないことが起こりました。 傷の治りが30%程早くなったばかりでなく、毛母細胞に大きな影響がありました。 副作用として、傷跡の回りに毛が生えてきました。
あまりの驚きに、研究者達はこの銅ペプチド複合成分を女性に使用しました。その女性は、数年間にわたって約90%が禿の状態でした。 6ヶ月間の使用でほとんど100%髪の毛が戻りました。
この試験を指導したロレン・ピッカート博士 (Dr. Loren Pickart) は、それはまるで頭皮に何かの栄養分を注射しているかのようだと述べています。
さらにキンモセラピー患者 (がん治療を受けている患者 --- ほとんどの毛が抜ける) や毛髪移植を受けたばかりの患者にテストが行われ、 新しくより強い毛母細胞へと活性化するのに成功しました。



■ Ketokonazole 1% (ケトコナゾール1%濃度)
ケトコナゾールは抗真菌薬であり、またDHT (dihydrotestosterone)遮断作用を持ち、禿げ対策に利用されています。 ケトコナゾール2%濃度は、処方箋薬として使用されています。
臨床試験の結果、長期間の使用においては(1週間に2〜3回の使用を6ヶ月間)2%濃度と1%濃度の結果はほぼ同じと言う ことが示されました。(100人の男性にて臨床試験)
フケ防止、抜け毛予防としても広く薬用シャンプーなどに利用されていいます。


■ Rooibos (ルーバス)
南アフリカ北西の岬に固有のお茶と知られ、レッドブッシュティとも呼ばれる。 抗酸化、抗炎症作用を有し、十分な立証に基づき記録されています。 臨床治療でルーバスは、神経の緊張、アレルギー、胃腸や消化不良に処方されています。
また、独立研究所による実験結果では育毛においても十分な改善が示されています。
フランスのダマスカンにある独立実験所で研究が始められました。ヘアロスで悩む健康人のグループにローションタイプにしたルーバスの使用結果が分析されました。 10%濃度ルーバス配合のローションと比較対照用のアルコール入りローションを使って90日間の試験が行われました。
その結果、ルーバスローション使用者の89%の被験者が毛髪の伸びのスピードが速くなったと報告しました。またアレルギーや炎症もありませんでした。



■ Caffeine 4% (カフェイン4%)
カフェインは、テストステロンレベルによる影響を一定化させる助けをします。 男性型禿は、毛球に損害をもたらすテストステロンに敏感な人に起こりやすと言うことが知られています。 研究によると、カフェイン治療後に髪の毛が平均46%伸び、毛髪の寿命が37%まで伸びました。 カフェインは、人体に刺激をもたらすキサンチンアルカロイドの化合物です。 そしてカフェインは中枢神経系を刺激し、眠気を妨げ、機敏さを取り戻させます。
ジェナ大学(University of Jena)でホルモンに関係している初期の禿の実験を若い男性の髪の毛を使って行われました。 この研究は、4つの異なる培養成分を使った毛髪器官培養から成っています。
1つ目は栄養素のみで培養(比較用)、2つ目はテストステロンのみで培養、3つ目はカフェインのみで培養、 そして4つ目はカフェインとテストステロンの混合で培養されました。
実験結果の分析によると、カフェインが配合されていた3と4ではヘアロスが解消し、新しい毛髪が現れる兆候が見られた。 テストステロンのみが配合されていた2は、ヘアロスの増加が見られました。
また、ベルリンの大学クリニックでの実験によるとカフェインの頭皮による吸収は2分間程付けて置くだけでも可能であり、 最長24時間留まることが分かりました。



■ Carnitine tartrate (カルニチン酒石酸塩)
Lカルニチンは、人体に生成されるビタミンのような栄養素で、脂肪をエネルギーに変換するために必須なものです。 活発なエネルギー代謝は、強く健康な毛髪の成長のために必須な条件です。 生体系では、ATPは普遍的共通に使用できるエネルギー通貨のように作用します。 そして細胞内のATPを増加させる重要な成分がカルニチン酒石酸塩です。
統計的分析で、カルニチン酒石酸塩でトリートメントされた人の毛根にはATPの有意義な増加が見られました。 そしてそれは、カルニチン酒石酸塩が強く健康的な毛髪を生成する最適な環境に必要なエネルギーを供給し、 毛髪ケアフォーミュレーションにとって理想的な成分であること示しています。



■ Amino Acids: Ornitine, Taurine, Cysteine (アミノ酸 : オルニチン、タウリン、システイン)
アミノ酸はタンパク質を構成するブロックであり、髪の実に88%はそのタンパク質からできています。 それらは秩序正しく組み立てられ、網目状で非常に強度のあるタンパク質の一種ケラチンを形成します。 このケラチンは、毛を構成する重要なタンパク質で、毛髪の強度や太さに関わっています。 ケラチンの主構造は、多数のアミノ酸が鎖状に結合したペプチド鎖構造をしています。 ペプチド鎖構造には、システインという別のアミノ酸が重要な役割を果たしています。
アルギニンは体内でオルニチンから合成される準必須アミノ酸です。 アルギニンとオルニチンは、アミノ酸同士を結合、合成させタンパク質形成に欠かせません。
タウリンは、毛球周辺硬化を改善する働きがあります。



■ Emu Oil (エミュオイル)
ダチョウ、エミュ、キーウィなど飛べない鳥の脂肪から作られるオイルです。 エミュオイルは、毛や皮膚になじみやすく、深層まで浸透していき、全組織の栄養素となります。 マイケルホリック医学博士(ボストン大学医学部教授)によって行われた「エミュオイルと育毛」の研究によると コーンオイルとエミュオイルの使用を比較すると、エミュオイル使用者がコーンオイル使用者より皮膚と毛髪の 成長が20%増加しました。
また毛球を調べると、休眠状態にあったものの80%が活動を開始し、毛髪の成長が見られた。 加えて、外用クリームとして使用した場合、5アルファリダクターゼ阻害剤と細菌発育阻止の作用を持っている。 エミュオイルは、皮膚の栄養素であるたくさんの必須脂肪酸を含んでいます。



■ Biotin (ビオチン)
ビオチンは、ビタミンB群の一つであり、天然のヘア生成過程における主要な構成要素です。
毛、爪、皮膚の健康に欠かせない要素でもあります。
頭皮に吸収され、そして髪の毛に浸透して行き、髪のキューティクルを太くし強さと健康を保ちます。